MOLSの住まいでビリヤードを愉しむ
設計部の上本です。
6月の内覧会では梅雨時期にも関わらず、たくさんの方にご来場いただき
・モデルハウスとは違うリアルな住空間を体感し、平屋、ボリューム、間取りが大いに参考になった
・暮らしやすそうな間取り、テラスと一体感のあるのびのびとしたLDKの空間がよかった
・豊富な収納、特に使い勝手のよさそうなファミリークロゼットがよかった
などの、お声をいただきました。
こちらのお住まいのリビングには、ビリヤード台を設置する予定で、
計画段階からビリヤード台のサイズ感、配置、プレイをするのに支障がない余白が取れるかどうか、ビリヤード台の重量に耐える床の設計など、さまざまな検討を行ってきました。
お引渡しが終わり、いよいよビリヤード台の設置を行う段となり立会いに伺った様子をレポートしたいと思います。
今回のビリヤード台は8フィート台(2500×1400)で、設置は2人の専門職人さんで行い、設置後の移動や微調整は職人さん以外では困難です。
そのためビリヤード台の位置決めを慎重に行った後、組立設置作業に取りかかりました。
まずは脚とフレームを組み立て、水平の調整を行った後、3分割された石板を載せます。
この石板は一人では運べないほどの重量物です。
ここからが本格的な匠の技の見せどころです。
フレームと石板の間や石板と石板の間などに木片(クサビ)を挟みながら石板の水平を調整していきます。
石板の繋ぎ目をヤスリで微調整し専用の接着剤で固定します。
そして石板の連結部に石膏を詰めて均し、球の動きに継ぎ目の影響がないように完全に一体化する感じです。
そして最終段階の仕上げ工程です。
ラシャ(ビリヤード台専用生地)を張っていきますが、接着剤を一切使わないのに驚きました。
生地をピンと張りながらビリヤード台の枠にタッカーで留めていきます。
最初はシワがあった生地がきれいにピンと張られていきます。
最後にポケットをつけ、化粧枠を設置して完了です。
搬入から設置完了まで約3時間ほど、職人さんの流れるような作業を見させていただきましたが、仕上がりは手作業とは思えない正確さ、きれいさで感動しました。
台の下に置いてある板状のものはビリヤード台の蓋で、被せると大きなテーブルとして活用できるようになっています。
ご家族の皆さまの団らん空間でもあり、ご主人のご趣味であるビリヤードも愉しむことができるリビング、これから長くご家族の思い出の背景となっていく場所の設計に携わることができ大変幸せです。