地震とコンクリート住宅
設計部の上本です。
コンクリートの表情②杉板化粧型枠は次回に延期し、今月は地震とコンクリート住宅についてお送りします。
今年は1月1日に能登半島地震が起き、年始から災害や身のまわりの安全性について気を引き締める年になりました。
そして8年目の熊本地震の日、4月14日、16日を過ごしたら、17日の23時過ぎに豊後水道でM6.6の地震が起こり、熊本県でも震度1~4の揺れを観測しました。
熊本地震と同じ季節、時間も本震と近い真夜中だったことで、当時の恐怖を思い出し悪夢のような数十秒間でした。
一方で、自身が仕事として設計しているコンクリート住宅は、非常に地震をはじめとした災害に強く、安心できる建物です。
この機会にいま一度、熊本の皆さまにその特性を発信したいと思った次第です。
4月に内覧会を行ったお住まいのキャッチコピーは「コンクリートでつくる家族のための強く、美しい住まい」でした。
お施主様が、いつ何が起こっても家族がこのお家にいれば私はとても安心できる、家族を守っていかねばならない、熊本地震の時に特にそう思ったとおっしゃっておられました。
MOLSのコンクリート住宅は、鉄筋コンクリートラーメン構造で、柱と梁により建物の荷重を支え地震力に抵抗する構造形式です。
柱と梁で構成されるので開口を大きくとることができます。
震度7を2回観測した熊本地震でもMOLSの住まいはその強さを実証しました。
既存102棟すべての住まいにおいて建物本体の構造における損傷はありませんでした。
MOLSでは、実際にコンクリート住宅の施工が始まると基礎コンクリート、1階コンクリート、2階コンクリートと3回コンクリートの打設を行いますが(2階建ての場合)、鉄筋は打設後には見えなくなってしまうため、必ず打設前に配筋検査を行い設計図通りに配筋がされているかを検査し、柱、梁、スラブ、壁すべてをお施主様と一緒に確認します。
自主検査の主な項目は
・鉄筋材料 ・かぶり厚さ ・差し筋状況 ・継手位置、重ね継手長さ ・圧接、機械式継手の状況 ・定着位置、定着長さ、カットオフ筋長さ ・開口補強筋、スリーブ補強筋 ・主筋のあき寸法、2段筋のあき寸法 ・帯筋、あばら筋の間隔、乱れ状況 ・帯筋、あばら筋のフック ・構造スリットの設置状況 ・ひび割れ誘発地 ・ひび割れ補強筋(床・壁) など
ずべては書き切れませんが、コンクリート住宅の構造の要となる部分ですので、現場監督→設計担当者+構造設計担当者でしっかり確認し、図面通りでない箇所は打設日までに是正を行います。
配筋検査の立会いの際、鉄筋の太さや本数、組み方をご覧になって、皆さんから
「こんなに太い鉄筋がこれだけ多く頑丈に組まれていれば安心ですね」
「鉄筋、型枠を1つ1つ手作業で組み立てて工事しているなんてすごい」
と感動のお言葉をいただきます。
配筋検査は、これから長く住む家の構造がどのようにして造られ、強さが担保されているかを目にしていただくことで、安心感を実感していただける機会でもあります。
MOLSの安全性(耐震性・耐風性)をもっとたくさんの方に知っていただき、コンクリート住宅が安心・安全な住まいを求める皆さんの手の届く商品になっていってほしいと思っております。
コンクリート住宅に興味がある方は、ぜひ一度モデルハウスMOLS平成にご来場ください。