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極めた仕事

設計部の林です。

極めた仕事というものは、人を惹き付けるもので、工芸品やアートは心を豊かにしてくれます。

先日、設計部で梅ほころぶ大宰府へ建築物見学に行った時の事。
藤本壮介さんの大宰府天満宮仮殿など数々の有名建築があり、設計メンバーで歩き回りながらお互いの知識や分析を共有していきました。

そんな中、菊竹清訓さんが設計した九州国立博物館では日本刀の展示会があっており、真剣を初めて眺めたのですが、その存在感にしばらく足が動かなくなりました。

剣道で竹刀を振ったことはあれど、真剣を見るのは初めてで、反りや刃文の入り具合を眺めては、その独特の緊張感に魅せられてしまいました。

何が起こるかわからない世の中、リスキングで幅広くマルチタスクを目指す風潮もありますが、このような極めた仕事を見せられてしまうと、まっすぐ自分の道を極めることの大切さが分かります。

建築工事でも、たくさんの業種の職人さんがいますが、その極めた技術、判断力、知識にはいつも助けられています。

ちなみに、「太刀」と「刀」の違い、皆さんご存知ですか?
上の写真は「太刀」。
馬にまたがって使用するのが基本なので、長いものが多く、反りも大きめ。刃は下に向けて鞘に収めます。
展示も刃は下にしてあります。

下の写真は「刀」。
帯刀して持ち運びしやすいように反りが少なく、抜きやすいように刃は上に向けて収めるとの事でした。
展示も刃が上にしてあります。

そんな事を説明のパネルで勉強しつつ、写真OKの刀剣をひたすら写真に収めては、大勢の人でにぎわう展示室をぐるぐる回っていました。

花より団子ならぬ、梅より梅ヶ枝餅な今回の調査でしたが、やはり春の訪れは待ち遠しいものです。
今年の桜は少し早めに咲きそうな気がしますね。