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MOLS平成 メンテナンス工事 ②

設計部の上本です。
前回に引き続きMOLS平成のメンテナンス工事についてお送りします。

冨坂建設では、熊本で優れた技術やものづくりを行っている職人さんやMOLSの現場担当者の想いなどを紹介するテレビ番組をつくり、4月~8月に「KUMAMOTO×TAKUMI」として放映していただきました。
MOLS平成のメンテナンスにおいても、その匠の技が随所に生かされていますが、今回は塗装の技を中心にお話ししたいと思います。

エントランスの正面に、ヨーロッパ産のピエトラアズールという石を貼っておりますが、地震によるものかいつに間にか1枚だけひびが入っておりました。
このたび、同じ石を取り寄せて貼り替えましたが、色が違っており非常に目立つようになってしまいました。
同じ石を同じ会社に注文しましたが、天然の石ですから掘り取った場所が違えば、色、模様が違ってしまいます。
天然のものということで仕方がないことではありますが、モデルハウスとしての美観も重要なため塗装職人さんに塗装で色合わせをお願いしました。
見事にどれが貼り替えた石なのかわからなくなりました。
Before

After

それから、モデルハウス玄関前、滝の壁面に貼っているレリーフ石が雨水等による汚れで黒ずんでおりました。
漂白剤を試したり、表面を削ってみたりしましたが、黒ずみが落とせません。
最後の手段として、塗装で汚れを目立たなくする方法をとることにしました。
オープン後8年経過した建物のため、塗装するとこの部分だけが浮いてしまうのではないかと心配しましたが、ここも塗装職人さんの技により、黒ずみは解消しモデルハウス全体の雰囲気から浮き上がることなく自然に仕上がりました。
Before

After

最後に内部床のモルタル塗りについて。
ステキ廊下の床モルタル塗りのひび補修跡が目立っていたので、目立たないように表面を削って仕上げてもらいました。
目地を多く入れればヒビ割れは軽減できますし、そもそもひびのない完璧な仕上(=表情もない仕上)を望むのであれば、モルタル調の床シートを使用すれば解決します。
ひびを家の年輪ととらえ、メンテナンスしながらともに年を重ねていく…そのようなイメージでステキ廊下の床はモルタル塗りとしております。
Before

After

建築が完成し、新築から数年間はすべてがまっさらでとてもキレイな状態です。
しかしそこから、雨や風、日差し、人が使用することによる埃や汚れなど、様々な要因で経年変化が生じてきます。
100年のときめきを謳うMOLSは、時間とともに変化し、時を経るごとに魅力を増す空間でありたいと考えています。
人が住み、愛着を感じ、大切に手を加えていくことによって、さらに味わいを増す建物でありたい、そんな思いをこめて職人さんとともにモデルハウスのメンテナンス工事を進めております。

メンテナンス工事はもうしばらく続きますが、MOLS平成はメンテナンス工事中も開館しております。(臨時休館の際はHPにてご案内いたします。)

ご迷惑おかけいたしますが、メンテナンス中は、実際のお住まいの新築後のメンテナンスについても、より具体的にご説明できるかと思いますので、ご興味があられましたらぜひMOLS平成へ足をお運びください。